森のようちえん きらめき

大阪府和泉市で森のようちえんをつくろうとしたが、長男が拒否したため方針変更。 おうち森のようちえんを実践中

子どもにデジタル機器を無制限解禁するメリット3つ

私は森のようちえんが大好きで、長男がうまれたときから自然派育児を目指してきました。しかし、長男と衝突して、方向転換、今はおうち大好きな長男に合わせておうち森のようちえんにて活動中です。おうち森のようちえんとはおうちで暇につかり続け、したいことをしまくるという活動です。

 

【過去記事】

森のようちえん大好き自然派の私が、子どもにデジタル機器を無制限解禁した話 - 森のようちえん きらめき

 

長男は朝起きると、その日の気分でyoutubeかゲームをし始めます。そしてそのまま午前中いっぱい最低3時間程度は画面にくぎ付けです。長男にデジタル機器を無制限解禁するメリットを3つご紹介します。

 

①集中力、自発性、忍耐力がつく

子どもはそもそも好きなことに対する集中力はすごいです。長男は基本的に3時間は画面の前でじっとしています。昨日は朝からyoutubeを見ていて、間にご飯やおやつを食べる以外はずっと見ていて、結局7時間みていました。

 

子どもがひとつのことに夢中になって、我を忘れて、何かに取り組んでいる状態のことをフローといいます。フロー(没入を伴う集中状態)に入ると周りの声や音も聞こえないぐらい集中するとのことです。以下より引用。

 

【引用記事】フロー理論と幼児教育 : 幼児教育とグローバル基準の保育

 

このフロー経験を重ねた子の様子のひとつとして「自発性が芽生え、「やればできる」という自信と忍耐心が表れる」ことが挙げられています。長男はフロー経験を重ねているのだろうと私は思っています。

 

自発性としての例をあげます。

長男は私が起きなくても一人でゲームをし始めます。早くやりたいのでママの起床を待てません。お腹がすいたら、ひとりで冷蔵庫からヨーグルトを出してスプーンを探して食べていたり、パンを探し出して食べていたりします。

 

早くゲームしたいけど、お腹が空いた。ママがいないなら、自分でやろうという気持ちが生まれたようです。ゲームしたい気持ちの原動力ハンパないです。


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次に忍耐力。

長男はyoutubeでは自分の見たいものが見つかるまでずっと飽きずに探し回っています。ゲームでは負けても負けてもがんばってクリアしようと続けています。

 

「よし、がんばろう」と自分で自分を励ましている姿もみかけます。こうして忍耐力が培われていくのですね。

 

そして「やればできる」経験。

ゲームではわりと簡単に得られます。勝ったり負けたりを繰り返します。そんな小さなやればできる経験を積み上げていくことで、ぼくはやればできるという自信に変わっていくのでしょう。

 

フロー経験を重ねた子の様子として以下もあげられています。(上記より引用)

・自発性が芽生え、「やればできる」という自信と忍耐心が表れる。
・運動器官(特に手や指先)の差が、器用さに表れ、身のこなしがよくなる。
・観察力や注意力が増し、より高い技能が身についてくる。
・情緒が安定し、他人への思いやり、協調性が表れる。
・規律と秩序を重んじ、従順さが養われる。

 

たかがゲーム。されど真剣にやり込むなら、その先についてくる能力があるみたいです。

 

 

②「学び方」を学ぶ

youtubeとゲームにはわかりやすい互換性があります。youtubeにはゲーム実況という動画がたくさんあります。そこから今プレイしているゲームの実況動画を探し出します。

 

字が読めなくても、音声検索がありますので、自力で探し当てることができるのです。長男だけでなく、2歳の次男でさえも音声検索は使いこなします。たどたどしい次男の話し方でも意外と検索してくれます。

 


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長男はその実況動画から攻略のヒントを得て、実際に自分のプレイに生かしていきます。youtubeを見て、情報を入手して、実践してみます。

 

今の時代、ネット上の情報を拾い集めて自分の知りたいことを知っていくのはあたりまえの行為となっています。知識を覚える必要はありません。どんなに記憶力が優れていたとしてもGoogleにはかないません。その情報をどう活用していくかです。

 

疑問が生まれれば、情報を集め、吟味し、得た情報を組み合わせて、実践する。そこで達成感を得ます。こうやって自分の知りたいことを知って、自分に活かしていくのかと体験していきます。それが「学び」です。

 

たかがゲームに関することです。しかし、すべてのベースになる「学び方」を自分で自然と学んでいっているのです。すべての遊びは学びです。

 

 ③世界に触れる機会が増えた。

長男はスプラトゥーンとマリオが好きで、任天堂系列の動画をよく見ています。その動画関連をみていくと、自然に海外の方が作成したものにたどりつきます。

 

無論、音声は英語で始まります。長男は抵抗なく見ています。英語表記を見て「あーこれ英語やなー」と言ってアルファベットの存在を理解しています。音声も英語が始まると、それを真似してフレーズを話すこともあります。 

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自分と同じ言葉を話す人もいれば、違う人もいる。ということを自然に理解します。白人、黒人といった人種が混ざり合った映像もよくでてきます。人間の肌の色が違うこともあたりまえに感じているのしれません。

 

YouTubeをみていると、世界が狭くなったことを実感します。世界の裏側の人がつくった動画が今、手元で見えるのです。長男がしているスプラトゥーンでは、海外の人と一緒にバトルを楽しむことができます。

 

そのことを長男は理解してはいませんが、そのバトルの中でカモン!とかナイス!とか言ってコミュニケーションをとることもできます。

 

私たちが手にしているこの小さなデジタル機器たちは世界を狭くしています。

 

子どもたちはデジタルネイティブと呼ばれる存在です。生まれたときから、手元にスマホ、世界がそばにあるのです。

 

彼らは広い世界で、グローバルに生きていくことが約束された世代です。私たちが育ったときと同じように育てることは不可能なのです。

 

 

親は時代遅れになりがち

私は自分の子どもを昔ながらに自然と戯れて育てたいと思っていました。それもとても素敵ですが、子どもは時代の流れすら敏感に感じるのかもしれません。

 

長男がデジタル機器に没頭する弊害はあります。没頭しすぎて私もなかなか自由に外に出られないし、長男の目が悪くなるかもしれないし、もう肩こりの症状を訴えたりもします。体が心配です。

 

ゲームやYouTubeを制限する意見はわかります。私もやめさせたいと思うこともあります。でも本人が好きなことを好きなだけしていることに、悪いことはありません。

 


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私も以前は拒否していました。でも長男と過ごす中で気づいたのです。今の時代にゲームやYouTube を制限することはナンセンスだ。時代遅れだと。

 

私たち親世代でさえ、子世代からすれば時代遅れです。親はそのことをよくよく理解する必要があります。

 

子どもは自分に必要なことは自分でわかっているのだろうと思うことがよくあります。画面に首ったけで一歩も外に出たがらなかった長男ですが、次の日は朝のゲームを早々にやめて、珍しくおもちゃで遊んで、外でも遊びました。

 


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子どもは自分でも自然とバランスをとることができるようです。

 

親から見るとYouTubeばっかりみて!と思うことが多いと思います。しかし、親が考えるバランスと子どもが考えるバランスは違います。

 

親は外遊び、家遊びを5:5が理想的だと考えるかもしれません。しかし子どもの中の良いバランスは2:8かもしれないのです。

 

親と子どもは違う人物です。

 

親の強制力は強力です。ゲームもYouTube も強制的にやめさせることはできます。ですが、子どもの欲求を抑え続けると、どこかに歪みがでるかもしれません。

 

日本に暮らしていく限り、ゲームやYouTube を避けることはできません。もういっそ受け入れていってはどうでしょうか。

 

デジタル機器は悪いことばかりではありません。メリットもあります。親自身も拒絶反応を示す前に勉強しましょう。

 

そしてデジタルネイティブを育てる身として、考えましょう。

あなたの子育てが時代遅れではないかどうかを。