子どもがケンカしているときに 親がする行動3つ
きのう長男がケンカした相手は次男でした。足があたったとかあたらないとかそんな理由です。わたしは間に入ることはせずに、先に玄関から外にでてまっていました。「ふたりではなししてね」と声をかけて。
しばらくすると、ふたりで玄関からでてきました。仲良さそうにふたりで笑いあいながら。そしてふたりはばっちりくつもはいていました。長男が次男のくつしたをさがしたけどなかったと言いました。まだくつをはいていなかった次男のくつしたをはかせてあげようと思ったようです。けれどみつからなかったので、次男は裸足のまま長靴の姿で登場したのです。
どういう話し合いでけんかの仲直りをして、くつをはいて外にでようとなったのかはわかりません。わたしがみていなくても、ふたりで仲直りをして、ふたりで問題を解決しようとしたその姿がいいなーと思ってみていました。
今回はいい感じで終幕したケンカでした。どうしていい感じで終われたのか。日々起こる子どものケンカに、どう対応するのか、3つお伝えします。
①親自身の口をだまらせる
子どもたちがケンカしているとカッとくるのはよくわかります。カッとなる瞬間は一瞬のことなので言葉が口をついてでます。長男が次男に明らかなやつあたりをしたときに、おもわず「今のは長男が悪い!」と言ってしまいました。
わたしはこれだけは言ってはいけないと思っていた言葉が飛び出してしまって自分自身にショックでした。それを一度とまって、考えてから言い直すのはテクニックのいることです。
カッとなったときに「間」をもたせましょう。逃げてもいいし、隠れてもいいし、とにかくその場から「間」をとるテクニックは感情コントロールとしてできるようになると、子どもにきつい言葉をかける機会も減ってきます。
とにかく、どんな方法でもいいので、どっちが悪い!と口にするのは避けましょう。
昨日のケンカはわたしがいなかったからこそ、うまくいきました。親は言わなくていいことをいいがちです。あんたがわるいとか、はやくあやまりなさいとか。そんなことを言われているうちにけんかの原因ではなく、親への不満感だけでいっぱいになってしまいます。けんかに集中できなくなります。
②「木」の上に「立」って見守る
ケンカがはじまるとすぐに「やめなさい!」と言いたくなります。しかし、ケンカをしてはいけないと教えるのはよくありません。まずはじっと見守りましょう。
人と暮らしている中で、衝突が起きるのはあたりまえのことです。そのなかでケンカはどう解決していくのか、それを考える良い機会です。
衝突をさけることばかり教えていたら、自分の意見を言えなくなります。どうして自分は怒ったのか、自分はどうして欲しいのかことばで伝えなくてはいけません。どういうときに自分はいやな気持ちになるのか、自分を知ることにもつながります。
ケンカには学びの機会がたくさんつまっています。
やみくもにけんかを避ける必要はありません。殴りあいもそれなりに必要です。どのくらいの力で叩くと相手がケガしてしまうのか、そんな「いい加減」を身につけることができます。
以前、長男が怒って次男を叩こうとしたときに、ふりかざした手にはおもちゃを持っていました。でも長男は一瞬止まって、その手をおろし、反対側の何も持っていない方の手で平手打ちにしました。えらい!と思いました。叩いたことはほめられませんが、おもちゃで叩かなかったことはものすごい成長です。
おもちゃはだめけど、手でぱちんといくぐらいなら大丈夫だと認識できている証です。子どもは自分の中で感情を処理しきれません。ちょっとくらい手がでることはささいなことです。
長男次男が大きなけがのない範囲で叩きあいをしているときは慎重に見守るようにしています。叩きあいが終わったあと、やはりふっと正気にもどり、仲直りしやすいみたいです。
漫画でよくありますよね。殴りあったあとに生まれる友情。それが家の中ではよく起こります。叩きあいをしてスッキリして仲直りしたあとは、仲良くできます。しばらくは相手のすることにも余裕を持って見守れるようになります。
手がでることは大きくなるうちに減るはずです。長い目でみれば、いいのです。今子どもに注意していることは、十年後にできるようになればいいです。そのくらいの意気込みでいれば、親も焦る必要はありませんよね。
けんかは大きなケガのない範囲で見守りましょう。親は木の上に立って、見守るのが仕事です。
③子どもの気持ちを代弁する
けんかの仲裁はむずかしいです。でも、どんなけんかであったとしても、どちらが100パーセントわるいということはないです。必ずどちらにも配慮がかけていたはずです。子どものけんかにはすれ違いが大きな原因であることがよくあります。
相手をいやな気持ちにしようと思って言った言葉ではなかったのだけれど、相手の受け取り方でけんかになってしまいます。これって大人も同じですね。
親は裁判官ではありません。ましてやすべてを見ている存在でもありません。どちらが良いとか悪いとか、それを決めるのは親ではありません。けんかをした当人同士で考えることなのです。
「みんなの学校」という本の中で、けんかは相手の気持ちを代弁してあげるといいと書いてありました。あのとき相手はこういう気持ちだった。あのとき君のことばは相手にこのように思われた。子どもたちの間でからまってしまった糸をほどきます。そして、それで終わりです。ごめんなさいしようねとまで言わなくていいのです。そこからどうするかは本人たちが決めることです。
【参考】映画『みんなの学校』公式サイト(書籍が映画化されています)
【過去記事】「ごめんね」の伝え方は決まっていない - 森のようちえん きらめき
以上、3つです。まとめると、とにかく親は黙ってろということですね!子どもと暮らしていると、口を出さないということ、待つということがとにかく難しいです。余計なこと言ったなと、言い方がきつかったなと、もうちょっと待てばよかったなと毎日反省は尽きません。口は災いの元です。
子どもはケンカの仕方も学んでいます。私たち親も口の利き方、間の取り方には注意していきましょう。
日々、修行です。